当て字名

当て字名 あてじな 〖命名遊び系〗
当て字の言葉遊びの主流は〈当て字名〉ということになる。まず難読ものが優先される。たとえば鬱金香(チユーリツプ)、天鵞縅(ビロード)、錻力(ブリキ)、亜爾然丁(アルゼンチン)等といった文字列は、初めて目にしたときに読めたものではない。
たしかに、日本語の難しさの右翼に位置するのが当て字。なかには国語学者が頭をひねっても正解を得ない難読(とくに姓名)があるというから、一般人にはお手上げとなる。逆に、当て字の固有名詞を勝手に創作して、他人が判読に四苦八苦する〈当て字名〉をレパートリーに加えることで、言葉遊びの醍醐味も増そう。
【例】
福沢諭吉の創作「世界国尽」より
▽和新頓=ワシントン
▽雁保留仁屋=カリホルニア
▽具理陰蘭土=グリーンランド
字面(じづら)イメージ外国都市名     荻生作
▽魔似羅=マニラ
▽放銃午砲=ロンドン
▽堕落天使=ロスアンゼルス
▽無愛想挨拶=ブェノスアイレス
▽熱烈混浴都=クアラルンプール
当て字珍名店(電話帳等より)
▽遊加里=ユーカリ
▽土古里=トコリ
▽寿亭夢=ジュテーム
▽帆微笑=ポエム
▽檀緋瑠=ダンヒル
▽鍵歩飲人=キーポイント