アナグラム〔名称〕

アナグラム〔名称〕 ──めいしょう 〖アナグラム系〗
名称はたいてい短い音数であるから、手軽にアナグラムが作れる。たとえばタレントのタモリは本名が森田(一義)、姓をアナグラム+倒語化し芸名としている。推理作家の泡坂妻夫(あわさかつまお)は本名が厚川(あつかわ)正夫(まさお)で、これをアナグラム化。私事だが、かくいう筆生も
 内(うち) 山(やま) 幸(ゆき) 雄(お)(本姓名)
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お灸(きゆう) 待(ま)ちや(姓名のつづり換え成句)
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荻(おぎ) 生(ゆう) 待(まち) 也(や)(さらにペンネーム化)
と、アナグラムにのせたものである。
 終戦直後はアナグラム隠語の氾濫時代であった。ヤクザ仲間の地名隠語などが一般人にまで使われ、ザギン(銀座)、ノナカ(中野)、ノガミ(上野の音通)などは馴染深かった。