アナグラム〔戯句〕

アナグラム〔戯句〕 ── ざれく 〖アナグラム系〗
俳句や〈川柳〉など十七音構成のものは、名称と比べると〈アナグラム〉化が難しくなる。音数が増えるからだが、これとて作ってみるとなかなか妙味があって愉しめる。元句はよく知られたものであることが条件。さらに読み手の理解を助けるために現代表記に変えなければならない。
【例】
朝顔(あさがお)に釣瓶(つるべ)取(と)られてもらい水(みず)   千代女
      ↓
 鬼(おに)が居(い)て見(み)られ洩(も)らさずあツ翔(と)べる           荻生作
 *現代表記に改変。「居」の訓はゐが正しいが、音通によりいを許容とする。
▽やせ蛙(がえる)負(ま)けるな一茶(いつさ)是(これ)にあり   一茶
      ↓
 競(せ)り負(ま)ける恋(こい)につれなや朝(あさ)帰(かえ)る             荻生作
 *現代表記に改変。